こんにちは。fpくにえだです。
今日は保険の種類について触れていきます。
*ここで言う「保険」とは、民間保険とも呼ばれる、よくCMで見る保険会社が扱う保険のことです。みなさん公的保険と呼ばれる社会保険(例えば会社員の場合は健康保険や厚生年金、雇用保険)に加入していると思いますので、公的保険の保障では足りない部分の保険に入る、と言うのが基本です。
保険ってよく分からない という前回のブログで
生命保険は人に関する困りごとの保険
損害保険はモノに関する困りごとの保険
と分類しました。
そして、その名前は、起こったことや目的、そして効力を発揮する期間によってつけられているよ、という話もしました。
これについて詳しく見ていきましょう。
まずは、生命保険から。
人に関することで、大きなお金が必要になる「困ったこと」にはどんなものがあるでしょうか。
1. 死亡・・・収入や生活を支える家族が亡くなると遺された家族が今後生活できなくなる
例えば、お子さんが小さく、お母さんが家事と子育てを頑張り、お父さんが生活費を稼いでいるご家庭があるとします。お父さんが亡くなってしまうと、収入が途絶えてしまうと、遺された家族は生活できなくなります。一方、お母さんが亡くなってしまってもお父さんは今までお母さんがやってきたような子育てをしながら今の仕事を続け同じだけの収入を得ることは難しいでしょう。どちらが欠けても遺族が生活していけるように、対象者が死亡した時にご家族がお金が受け取れる保険があります。それが死亡保険です。
遺族の生活費の他、亡くなった方のお葬式代として備えることができます。また、亡くなってはいないけど重い障害が残ってしまった場合(高度障害)には、死亡保険金と同等の高度障害保険金が受け取れます。高度障害は両目の視力を失ったり、常に介護が必要な寝たきりの状態になったりと、日常生活に深刻な支障が出る状態が該当します。
死亡保険と他の保険が組み合わさることも多く、「生命保険の死亡保障」という表現をすることも多いです。
2. 就業不能・・・働いている家族が働けなくなって、生活ができなくなる
命には別状がないものの、長期間働けなくなった場合に生活ができなくなってしまう、それが不安な方には就業不能保険というものがあります。
3. 医療・・・病気やケガになった時の入院や治療にかかるお金が必要になる
医療保険と呼ばれるものですね。保障内容によりますが、入院費用や手術、通院など「病気やケガをしたらかかるお金」を助けてくれます。今では、2人に1人がかかる病気と言われている「がん」の治療に特化したがん保険も有名ですね。
4. 介護・・・介護が必要になったとき、介護にかかるお金が必要になる
人生100年時代と言われていますが、ここ数十年で介護保険も当たり前になってきたと思います。要介護状態になったら保険金が受け取れます。
主なものはこんな感じです。
続いて、損害保険です。
生命保険は「保障」でしたが、こちらは「補償」。実際の損害を補う、と考えてください。
1. 災害で家や家財が壊れた、修繕が必要になった
火災保険や地震保険が有名ですね。
2. 車で事故って壊れた、相手に損害を与えた
その名の通り自動車保険ですね。細かく分かれていますが、主に自分の車を直す車両保険、自分や同乗者のケガなどを直す傷害保険など、そして他人を怪我させたり他人の車などを壊した場合に補償がおりる対人・対物賠償保険などがあります。
ちなみに、自賠責と呼ばれる自動車損害賠償責任保険も有名ですが、これは車を運転する人が必ず入らないといけない強制保険で、入らずに運転すると罰則があります。交通事故被害者を守る保険です。
3. ケガをして病院通いなどが必要になった
予期せず、交通事故などでケガをしてしまった場合に保険金がおりるのが傷害保険です。医療保険と同様、入院や手術をした場合はもちろん、後遺症が残ったときや死亡した時などに保険金が受け取れます。似たもので、旅行傷害保険というものもあり、旅行中のケガを補償してくれます。
自転車保険など他にも聞いたことがある保険はあるでしょう。
まずは大きな区分けを理解してもらえれば十分だと思います。
説明が抜けていましたが、「保険金」は困ったときにもらえるお金のこと。契約者が支払うお金は「保険料」と言います。
最後に、期間について。
損害保険は1年契約が基本ですが、複数年の契約が可能なものもあります。例えば火災保険は2015年9月までは最長36年の契約ができました。(近年の台風や豪雨などの自然災害の頻発により、2015年10月からは最長10年、2022年10月からは最長5年になります。)
一方で生命保険は「人」の一生を基準とし、一生涯保障される「終身保険」か、一定期間だけ保障される「定期保険」かが大きな分類です。
これに貯蓄機能が加わったり、運用要素が加わったりで様々な保険に分かれていきますが、ここに書いた分類を押さえておけばいいと思います。